本日の主な話題は『おばあちゃんとの藍染体験』について。
おばあちゃんのご来訪、2日目。
おばあちゃんは毎年遊びに来てくれているので、近隣の観光地・観光施設は既にほぼ行き尽くし状態・・・
ということで、本日は藍染体験のイベントに参加して来ました。
晩婚パパの育児日記【2020年11月28日】
先日、あおばの成長と共に、アトピー性皮膚炎の症状が改善されてきていることにふれましたが、食物アレルギーの症状も同様です。
(アトピーについては今年に入ってからは特に急激に!)
食物アレルギーを筆頭に、各種のアレルギー症状を持っていると、“できること”がけっこう制限されてしまいますよね、残念ながら・・・
あおばは乳幼児の頃から、様々な食物アレルギーを持っていたので、基本的に“外食”をすることができませんでした。
というか・・ 原材料ベースで考えると「何が入っているか・使われているのかが、分からない」ので、避けてきました。
特に、“大豆”が食べられないのが響きましたね。
そう。
気に掛けてみるとこれが驚きなのですが、“大豆”って、本当に多くの食品に含まれているのです。
そのようなわけで、我が家はちょっと遠出をする際は、“おにぎり持参” が基本となっています(時にはちょっとしたおかずもプラスして)。
そうした事情があったので、これまでは遠出ってあまりしてなかったのです。
ですが最近は、あおばが長じてきて、“大豆”が食べられるようになってきました!
(外食は別としても)原材料表示のある加工食品についてはかなり選択肢が増えてきているので、今後は子供のために!、遠出もしていきたいと思っています。
と、書きましたが・・・
遠出は明日するので、本日は近場での“藍染体験イベント”に参加してきました(笑)。
おばあちゃん(=ばばちゃん)も昨日の長旅で疲れているかと思いますので。
(※「ばばちゃん」はあおば的なおばあちゃんの呼び方。以下「ばばちゃん」にて)
「ばばちゃんが遊びにきてくれる」ということで、事前にイベントを色々と計画してみたのですが(主にママが)・・
近場は過去数年でけっこう行き尽くしている。
遠出は控えめに。
となると、選択肢が少なくなり頭を悩ませてました。
で、今回は近場で“藍染体験”ができる所があることを思い出し、行って来ました。
藍染体験に参加してみて
何事もやはり「体験」が大事!
藍染体験に参加してみて感じた「1番のこと」は、その点でした。
“五感”で感じてみないと分からないことって、ホント~に沢山ありますね!!
実は今回は“たまたま偶然”で、その幸運に恵まれたのでした。
日本の伝統的なモノ・コトのご多分に漏れず、藍染も、「産地や担い手の減少が著しい
」とのこと・・・
何でも、藍のあの青色は、明治時代に来日したイギリスの科学者から《ジャパンブルー》と名付けられたそうです。
その《ジャパンブルー》と言わしめた藍も、天然藍の国内での生産量が激減したこともあり、藍を染料に使用するための工程“すぐも作り”を行える担い手が既に、ほとんど“いなくなってしまっている”そうです。
なんとも残念なことですね・・・
そのような裏事情(?)もあり、“天然藍100%の染料”は今やとても貴重だそうです。
そんな現状の中、今回はたまたま、仕込んだばかりの“天然藍100%の染料”にふれさせてもらえました。
ばばちゃんに至っては、何と!!
その超~貴重な“天然藍100%の染料”で、藍染をさせてもらいました!
ばばちゃん、持ってますね!!
いやいや、日頃の行いの賜物かと。
頭が下がります。
見習い・学ばないといけませんね。
藍染体験はそれぞれ、以下の素材で行いました。
ばばちゃんはストールで、素材は絹100%のモノを選びました。
僕とママはTシャツ。
こちらは選択肢はなしで無地の白T1点のみ(素材は綿100%)。
あおばは今回は、ハンカチとエコバックにしました。
簡単そうだったこともあって(笑)
具体的な説明はありませんでしたが、ストールのみ天然藍を使用させてもらえたのは、染色方法の違いだったのかもしれません。
今回のストールの染色は、全体を1回サッと桶に入れて直ぐに(僅か10秒未満)出し、即水洗いという方法でした。
その後、両端を濃く染めてグラデーションを付ける際は、染色にもう少し時間を掛けましたが、それでも片側だけならほんの1~2分ぐらいでした。
染色作業方法も、生地を桶に浸して引き上げるだけというとてもシンプルなものでした。
一方、Tシャツのほうは全体を3回に分けて染色。
それぞれの回ごとに2~3分間は生地を桶に浸し、ただ浸すのではなく生地をもみ洗いする要領で時間内はひたすら揉み続けました。
1回ごとに、以下のサイクルで作業。
○染色(2~3分) → ○水洗い(約1分) → ○寝かせ(2~3分)
(※“寝かせ”は、水を絞った後、しばらく空気に触れさすために広げて置いておくこと)
プラス、僕のTシャツのほうは“藍がえし”という作業を1回多く行いました。
(※“藍がえし”は、白地が残っている部分にもサッと藍を一度染み込ませる作業)
ハンカチやエコバックは、Tシャツより回数が少ないようでしたが、基本的な作業工程は同じでした。
五感で感じた藍染染料の違いについて
ということで・・
“五感”で感じてみないと分からないことの1つは次の点でした。
(こちらは仮説的ではありますが)
作業工程の違いによって、使用できる原料(染料)の都合が変わってくる。
この点は、天然藍100%の染料の希少度が変われば事情も変わってくるかと思われますが、現時点ではそのようでした。
この辺りの“大人の事情”までは、現時点ではあおばは感じていないと思いますし、理解させようとも思いません。
あおばにとって、“五感”で感じてみたことによって初めて知りえた点は以下でした。
それは、“藍染の染料”の独特な香り。
香りといっても・・・
正直なところは、“香り”の字ではなく“匂い”の字を使いたいところ。
お世辞にも、よい匂いではない・・・のでした。
藍の青色はとても品のある美しい色なので、なんとなく「香りも良いのだろうなぁ」と、勝手に想像していたのですが、現実は違っていました。
さらに! 《天然藍100%の染料》と《化学薬剤入りの藍の染料》とでは、全く匂いが異なっていました。
その差異は次のように表せるかと。
《天然藍100%の染料》のニオイは、「匂い」の字。
《化学薬剤入りの藍の染料》のニオイは、「臭い」の字。
残念ながら・・・
《化学薬剤入りの藍の染料》のニオイは、とても臭かったです(泣)・・・・
(今の若い人には伝わりにくいかと思いますが)
あのバキュームカーの臭いを思い出させる臭いでした。
まぁ、香り的に強くはないのは救いでした。
ですので、桶の近くまで顔を寄せて嗅がなければ、さほどキツくは感じません。
普通に作業をしている分には、「ちょっと独特な変わった臭い」ぐらいの感覚で、すむといえばすみます。
今回は、《天然藍100%の染料》と《化学薬剤入りの藍の染料》のニオイの違いを知る「貴重な機会」ということで、敢えて桶の近くにまで顔を寄せて、ニオイを嗅がせてもらったので、悪い方の印象が過剰に際立ちすぎた感はありました(苦笑)。
あおばには、そこまで顔を桶に近づけさせはしなかったので、それほど臭いとは感じていなかったかと思います。
とはいっても、“五感”で感じとった印象のうちでも、“嗅覚”の部分は、特に強く残っているだろうと思います。
もちろん、藍染体験そのものは、とても楽しんでやっていました。
特に、生地に模様を付ける工程は、面白く刺激になったかと。
具体的には以下のような工程です。
染める前に生地の特定の箇所を輪ゴムや紐を使って縛り、縛った箇所に染料が染み込まないようにする。
それにより、染み込まなかった・染み込み具合がよくなかった箇所が、白く抜けるおよびグラデーションが掛かった状態となる。
その過程を体験したことは、折り紙で図形感覚を養うことができるのと、同じような感覚を得られたのではないか?
と、感じました。
貴重な体験ができ、ばばちゃんにも喜んでもらえて、あおばはとても喜んでました。
と。
藍染は、染色が終わっても「それで出来上がり(工程完了)」ではありません。藍染体験としては、染色工程が終了すれば「これにて閉会」となりますが、持ち帰った後も、《色止め作業》に色々と手間暇を掛ける必要があります。具体的には以下です。
1)染色布を水で揉み洗いする
2)その時点ではまだ色落ちするので、きれいな水に替えて24時間浸けておく
3)その後、陰干しをして乾燥させる
4)円柱(ラップの芯など)に畳まず、1枚に広げた状態で巻き付けておく
5)一定期間後、中性洗剤(台所洗剤またはおしゃれ着洗剤)を入れ揉み洗いする
《※期間は、ハンカチやTシャツなど、各品目ごとで異なります》
(ちなみに、Tシャツは3ヶ月間)
6)その後もう一度、陰干しをして乾燥
☞ ここまでの工程を踏んでやっと(?)、使うことができるようになります。
(残念ながら・・・)
一般に流通している藍染で使われている染料は通常、《化学薬剤入りの藍の染料》だそうです。
その理由はコスト面。天然モノのコストが上がってしまう主な理由は以下とのことでした。
○原料としての藍の生産量の減少
○染料として加工する際に利用する “すぐも” の生産量の減少
○染料の耐用期間の差
(※天然モノは3ヶ月程度。化学合成モノは約1年)そんな大人の事情があるそうでした・・・・