コーチングとティーチングの違い:子供の自転車練習を題材に

【あ劇場©】へようこそ。
本日の晩婚パパの《コーチング的育児実録》の演題は【コーチングとティーチングの違い:子供の自転車練習を題材に】です。

ここ最近の週末,あおば(ウチの小3の子供)と共に割と定期的に自転車の練習をしています。

回を追うごとに,その成果も出てきていて,本日はかなりの手応えもありました。

今月に入って,その《自転車練習》の模様を当育児ブログに書くのも3回目。

前の2回の記事を読み返してみて,あおばの上達ぶりを感じると共に,我が家の《自転車練習》のアプローチの仕方を振り返ってみて,思うところもありました。

それは主に,「コーチングとティーチングの違い」についてでした。

コーチングを子育て・育児に取り入れての実践例より

僕が『コーチング』の手法を仕事において積極的に活用していたのはもう10~15年近く前の話し。

その当時は,世間一般における『コーチング』という概念・言葉の認知度はまだまだ低かったかと思います。

ですが,ここ2~3年ぐらいでしょうか?

コーチングという言葉はすっかり社会に浸透し,いまやテレビCMにさえ「コーチング」という言葉が登場するような潮流にさえなっています。

ですので,コーチングの概念について改めて説明する必要は特にないとは思います。

その一方,その実践的な「コツ」や子育て・育児における「具体的な実践例」については,それほど紹介・案内がされているわけでもないと思います。

そこで,当記事ではウチの子供の《自転車練習》の実践例を基に,

晩婚あおばパパ
こんなアプローチの仕方も有効だと思いますよ!

という具体的な内容について,ふれてみようかと思います。

親として「いま」,以前仕事で成果を挙げた『コーチング』の手法を,《子育て・育児》に取り入れている現在進行形の試行錯誤を振り返りつつ。

コーチングとティーチングの違いとは

『コーチング』に関して,事細かにふれることはここではしませんが,よく比較をされる『ティーチング』との違いを簡単におさらいしておきたいと思います。

  1. コーチングとは :導くこと・先導すること・背中を押してあげること
  2. ティーチングとは:教えること・与えること・背中を見せること

かなり大雑把ですが‥ “ざっとした違い” はこのようになるかと思います。

いうまでもないことですが,世の中全般において,これまで圧倒的に主流であったのは2)の『ティーチング』のほうになります。

ではなぜ,近年急に『コーチング』という言葉を頻繁に耳にするようになったのでしょうか?

その背景には様々な要因が複雑に絡んでいるとは思いますが,シンプルに考えれば(突き詰めれば),以下のようになるかと思います。

これからの時代( =AIが台頭してくる時代 )においては,自分の頭で課題の解決に取り組む《課題解決能力》や《創造性》が非常に重要になる。

その際に,とかく “受け身” になりがちな『ティーチング』では「限界がある」 と感じるようになった人が,教えられる側・教える側の双方において増大しているからなのだと思われます。

自分で自分自身の頭で・力で考えるようになるためには,受け身ではなく “能動的な姿勢” が必要となる。

その姿勢を育むのに適しているのが,『コーチング』というスタイルである。

簡潔にいえば,そういうことなのだと思います。

子育て・育児コーチングの実践例:自転車練習時の模様

以下の表は,本日を含めたここ4回の自転車練習時の内容の比較になります。

比較項目 3回前 前々回 前 回 今 回
【練習間隔】 半年ぶり以上 約3週間 約1週間 約2週間
【練習時間】 約1時間半 約1時間 約30分 約20分
【転倒回数】 なし なし なし なし
【練習時の装備】 膝あて・ヘルメット なし ヘルメット ヘルメット
【練習開始場所】 芝生の上 舗装路 舗装路 舗装路
【練習終了場所】 舗装路 舗装路 舗装路 舗装路
当ブログの育児日記記事における,ここ前3回の自転車練習の際の記事はそれぞれ,こちらになります
3回前:【成功or失敗?】芝生の公園で子供の自転車練習をしてみて
前々回:芝生の公園でも「敢えて!」舗装路で子供(小3)の自転車練習をして
前 回:子供の自転車練習を2週連続でやってわかったコツ

今回は,前回の練習時より2週ほど間隔が空いてしまいました。

それでもあおばは,前回の練習の時の感覚をシッカリと覚えていてくれました。

そのおかげもあり,本日の練習はここ4回の中で時間的に “1番短いモノ” であったにも拘わらず,あおば当人はかなりの上達ぶりを示してくれました。

中でも一度,自転車のペダルを数回漕いでかなりの距離を進んだ時があり,その時の安定感はもう「乗れた!」といってしまってよいほどでした。

1回1回は短い時間ながらも,一定の間隔で地道に練習を重ねてきた成果が確かに現れてきています。

ただ,興味深いのはそれだけ上達したにも拘わらず,本人はわりとアッサリと

あおば
じゃあ,今日はあそこまで行ったら終わりにしようかなぁ

と,結構淡泊な反応だった点です。

「自転車に乗れると世界が広がるよ」と言って,練習を勧めているのはあくまでも僕とママ。

小さい時にもあまり三輪車を利用していなかった本人はどこか「ホントに?」という感じですので,毎回かなりの進歩を重ねているのですが,それでも未だにさほど熱心にはならないのでした(苦笑)。

そんな中でも,これまで《転倒》をしていないという「事実」を重ねてきたのは大きいようで,《転倒に対する恐怖心》はかなり薄らいできています。

今回もヘルメットはちゃんと付けましたが,本人自らが「念のためにね」と言っていたことからも,「転倒はしないだろうな」という感覚を持ってきてくれているのが感じ取れました。

上述のような経緯を経てきて,後2~3回ぐらい練習すればいよいよ,《1人で自転車に乗れる》ようになるのではないかと感じています。

僕としては, 次の点などから。

  • 《転倒に対する恐怖心》がかなり薄らいできた
  • 《ペダルの漕ぎ出し》がかなり力強くなってきた
  • 《自転車にほぼ乗れた》という状態が本日1度あった

あおば当人は,

あおば
もう少しかかるんじゃない?

と,のんびり構えてますが(苦笑)。

と書いたところで,

ある読者さん
いやいや,家族全員のんびりですよ・・

と感じている方も結構いるだろうな,と思ったりもしましたが(笑)。

まとめ

当記事では,子供の自転車練習を題材として,コーチングとティーチングの違い を検討しました。

上掲の『子育て・育児コーチングの実践例:自転車練習時の模様』の章では,その練習内容をみて,「のんびりしているな~」と感じられた方も結構いるのではないか?とも書いたりしました。

ですが,敢えて「のんびり」とやっているのです。

というのも,先に書いたように 子供本人がそれほど乗り気では「ない」 からです。

ティーチングのマイナス面

子供当人が乗り気でなくても,あるコトを勧めるないし進める。

それは,ティーチングの最も大きな弊害の1つ なのではないでしょうか?

教える側としては「よかれ」と思っていたとしても,子供本人があまり気が乗っていないのであれば,上達はままならないと思います。

それだけならまだいいほうで,「よかれ」の無理強いが続くならば,例え子供が上達したとしても「楽しい」と感じる気持ちが薄らいでしまい,その後の大きな可能性を奪ってしまうことになり兼ねません。

なにせ,「楽しい」という気持ちがあるのであれば,子供の可能性というのは無限大ですので。

ですので,《子供が主役》あるいは《学ぶ側が主役》という観点があるのであれば,子供や学ぶ相手に「楽しい」という気持ちが芽生えるまでは,「待つ」という姿勢が必要であるべきだと思います。

その一方,これまでの世の中は,その《子供の可能性》というモノをないがしろにしてきた面が色濃いのではないでしょうか。

「いま」もティーチングの方がコーチングより優れていると捉えている方は,結局の所,ティーチングから離れられない人というのは,《次のタイプ》なのではないでしょうか?

  1. 自分が「主役」でいたい人
  2. 分かりやすい目の前の「手応え」を得たい人

1)については,あくまでも自分が「主役」でいたい・・・人=“痛い人”って感じですかね(笑)。

2)については,行動経済学でいうところの《双曲割引》の概念を知らずに現在性バイアス(=いまが大事思考)の落とし穴に入ってしまっていることに気がつけない,あるいは気がつきたくない人,といったところなのではないかと。

『双曲割引』でググってみますと,次のような 【強調スニペット】 での表示がされますので,引用します。

双曲割引(そうきょくわりびき,英: Hyperbolic discounting)は,行動経済学の用語で,「遠い将来なら待てるが,近い将来ならば待てない」という,今までの経済学理論では説明できない非合理的行動を説明する概念として注目されている。

引用内容出典先:双曲割引|出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

さて,少し『ティーチング』のよくない面を強調し過ぎてしまった感もありました(苦笑)。

『ティーチング』に関してはこれまで,そうしたマイナス面があまり論じられて来なかった点はあるかと思います。

ティーチングが効果を発揮するケース

他方,『ティーチング』にとても優れた面があるのも厳然たる事実。

それは,

学ぶ側が
《教えを乞う》時

であると思います。

学ぶ側が能動的・・・に《教えをう》。

ティーチングの効力が最も活きるのはその状況だと思います。

そうした状況において,ティーチングには,次の言葉がとても似合っていると感じます。

「鉄は熱いうちに打て」

一方,コーチングに似合う言葉は,次の言葉だと。

「急がば回れ」

子供が自分から「やろう!」「頑張ろう!」と思う気持ちが芽生えるまでは,急がずに待つ。

なぜなら,たとえ待ち時間が長かったとしても,一度火が点いた子供というのは,「あっ!」という間に成長していくのだから。

無理強いされ渋々やっている状況より,スタートが遅くなったとしても,後で「グン!」と伸びる,いわゆる《後ノビ》の効力のほうが遥かに大きい からです。

結論

当記事では具体的な実践例《子供の自転車練習》を題材に,コーチングとティーチングの違いにふれつつ,子育て・育児におけるコーチングの在り方を考えました。

その結論は, 次のようになりました。

子供のやる気・モチベーションを尊重し高め,能動的な姿勢を長期的に育むのは『コーチング』である

です。

そして,その考えが「正しかった」ことを示してくれる画像を,あおばが当記事の構想を固めている最中にメールで送ってくれていました。

それが, こちらの画像です。

ちょっと分かりづらいかも知れませんが,画像にはこう書かれています。

もっと自てんしゃ上手くしたい

急がずに子供自身の意欲が高まって来るのを待っていた甲斐があり,とても嬉しく感じました。

メール連絡ありがとう!あおば(嬉)。

【補足】
この画像は,あおばがタブレット学習教材として利用している《進研ゼミ・チャレンジタッチ》のメール機能を利用&作成して送ってくれました。《進研ゼミ・チャレンジタッチ》のメール機能には,「オリジナル画像作成機能」が付いていて,背景画像の上に自分で文字や絵を自由に書いて&描いて,完成した画像を送信することができます。

しかも!定期的に背景画像のパターンが入れ替わるので子供が飽きることも「ない」という優れもの。今回は季節柄「七夕」の背景画像パターンがあったのですね。

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