【あ劇場©】へようこそ。
本日の晩婚パパの《コーチング的育児実録》の演題は【子供にはSDGsの教育を!親はSDGsを超え潤沢な脱成長経済を!】です。
本日は、我が家の小学2年生の子供の「あおば」が鼻風邪をひいてしまって一日家で大人しく過ごしました。
《大の本好き》のウチの子ですが、体調不良もあり大好きな読書にももう1つ気乗りしない風がありましたが、あるポイントをキッカケに「読書スイッチ」をうまく “バシッ” と入れることができました。
ということで、子供に「SDGs」に関心を持ってもらうためのコーチングの成功例と、それと共にコーチングをする親の立場としてオススメの本も紹介 しております。
子供・小学生向けSDGs教育本が多数ある今、親世代こそ未来を真摯に
SDGsとは Sustainable Development Goals《持続可能な開発目標》を略した言葉。
周知のとおり、小学校では2020年度から全面実施された “新学習指導要領” において《持続可能な社会の創り手の育成》が明記されています。
《持続可能な社会の創り手の育成》とは、SDGsの担い手となる人材を教育の現場から育成していくことを目指す、ということ。
そのような背景もあってか、昨今、子供・小学生を対象にした《SDGsに関する本》も数多くみられるようになってます。
あおば(ウチの子供)は昨日、鼻風邪をひいてしまいました・・・
それで昨日は一日大人しくしていたのですが、今日もまだ本調子ではなく家で静かに過ごしました。
そんな中、あおばが手にし熱心に読んでいた本が以下の本でした。
その姿をみていて頼もしくも、また嬉しくも感じて、今日の育児の日記の主テーマを『SDGs』としました。
※上掲の『未来の授業 私たちのSDGs探求BOOK』は好評だったようで、その「続編」も発売されています。
本日「SDGs」関連の本を選んだ理由
昨日から鼻風邪をひいてしまっているあおば。
昨晩、自ら得た知識を活かしてとったある行動が奏効し、今朝の起床時に熱を計った際は、かなり熱が下がっていました。
※“自らの知識”の具体的な内容については以下の昨日の育児日記を参照ください。
「熱さまシートは首の後ろと鼠径部が効果的」と貼る子供の姿をみて
とは言っても、今は新型コロナの感染が三度深刻化して「第三波か?!」と言われている時、今日は当然、再び1日家で静かに過ごしたわけでした。
ただ、昨日から布団に入って1人で静かに本を読んで過ごす時間が多かったせいで、「本好き」のあおばをしても、読書はいささか食傷気味な様子でした。
そんな様子ではありましたが、大人しくしてもらっていないと風邪が治りませんので、数冊の本を持ってあおばが寝ている寝室へ。
1人で読むのに飽きがきていたあおばが言いました。
そこで、僕が選んで読み始めたのが本が、先に案内をしたSDGsの本でした。
この本、『未来の授業 私たちのSDGs探求BOOK』は、先週の土曜日に図書館で、あおばが自分で選んでママが借りていた本でした。
後日、ママに改めて確認をしたところ、ママがあおば向けに借りた《仕込み本》だったそうです。
失礼しました。
「仕込み本って?」と思われた方、よかったら こちらの記事もご覧ください。
【あ劇場©】へようこそ。 本日,2020年11月13日の晩婚パパの育児日記の主な演目は【子供(小学生)の好奇心を刺激し本好き度をUPさせ続けるコツ】です。 子供の本好き度を高め続けるコツ『図書館での本の借り方』編 知人の[…]
でも、どうも昨日までは、まだ手に取っていなかったようでしたので、この本を選びました。
この本、小学生高学年以上を対象としているためか、低学年向けの本と比較すると背表紙がやや地味な印象。
表紙はイラストも目立ち楽しい感じなのですが。
おそらく、あおばは表紙に惹かれて図書館から借りてきたものの、家では縦に背表紙のみがみえる状態で棚に置いていたため、昨日まではちょっと食指が動かなかったようです。
そのような感はあったものの・・ 元々は自分が選んだ本。
当記事、掲載の翌日にはあおば当人が読みました。そして、 この上の部分などを読んで「あれっ?そうだっけ?・・・」と。
それで、「おやっ?」と思ってママに確認したところ・・「私が借りたのよ」とのことでした。
いつもあちらこちらの図書館から沢山の本を借りているので、あおばもたまに、自分の借りた本かどうか「?」と思うことがあるのですが・・ 今回は僕の勘違いでした。
ごめんね、あおば(苦笑)。
一度僕が読み始めると直ぐに、興味を示し始めました。
子供へのコーチングとSDGsのつながりが未来を拓く?!
決定打となったのは、第一章『私たちの未来のためのSDGs』の《日本が抱えているこれから解決すべき課題たち》という項目。
見開きで24の項目と、その次のページにも7項目が続く合計全31の項目のテーマが、簡潔に漢字一文字で表されている内容です。
あおばの興味を引いたのは、その漢字がイラストと組み合わされて表現されている点。
例えば、項目14。
《 14 世界が注目する水資源問題》
と、項番とテーマが記された下にテーマを象徴する漢字が一字書かれています。
この項目の漢字は『 水 』
ポイントは、その “水” の字の真ん中の縦棒部分が『 しずく 』のイラスト(カラー)となっている点です。(他方、“水”の字の両左右部分は、黒色)
分かりづらいとは思いますが、上に掲載されている本書の表紙の右側真ん中辺りに、 “水” のマークが出ています。
もう一例を挙げてみます。
最後の項目31の場合。
《 31 高ストレス型社会からの脱却》
(※ルビは本書にふってある部分をそのまま転用)
この項目の漢字は『 心 』
その“心”の字の左側の点部分が『 翼の付いたハートマーク 』のイラスト(カラー)となっています。
(“心”の字の他の部分は、黒色)
こういう《キャラクター的なモノが複数ある》というパターンに、あおばは “ピピッ” と反応してしまいます。
今回もそうでした。
と思ったところ、案の定でした。
と言って・・
部屋に戻らず扉の前で様子を窺ってみると、もう1人で夢中になって読み耽っていました。
こうなったらもうシメタモノ、です。
あおばの場合は。
そのようなポイントは、子供一人ひとりそれぞれ個性があり異なるでしょうが、その子ごとの “ツボ” となるポイントを見つけてあげて、そこを刺激してあげる。
それが、子供の本に対する興味を持続させて、子供を『本好き』へと育てる・導いていく(=コーチングしていく)ことのコツの1つかと。
興味の “持続可能なツボ” を見つけ& “開発” してあげる。
そして、そのツボを周りの大人が上手に刺激し続けることで、“目標” を達成する道筋を整えてあげる。
《子育て・育児におけるコーチング》は、何か《SDGs》とつながるところがあります。
親が私たち親世代が、子供をシッカリと導いてあげることができれば、おのずと子供たちの未来が持続可能な未来へと拓けていけるはず、と思います。
子供達の未来を拓くため:親世代は斎藤幸平著の人新世の「資本論」を
ここからは、親・親世代の課題を解決するために大きな示唆と視座を与えてくれるオススメの本を紹介させてもらいます。
様々なところで既にかなり話題となっていますので、この本のタイトル『人新世の「資本論」』や著者の斎藤幸平さんのことはご存知な方も多いのではないでしょうか。
もし、ご存知で興味を持っているのであれば、是非迷わず一読ください。
あの松岡正剛氏や水野和夫氏といった著名な読書家・研究者の方々が大絶賛されている本ですので。
以下、本書の裏表紙から引用します。
気候、マルクス、人新世。
これらを横断する経済思想が、ついに出現したね。
日本は、そんな才能を待っていた! 松岡正剛氏(情報工学研究所所長)
資本主義を終わらせれば、豊かな社会がやってくる。
だが、資本主義を止めなければ、歴史が終わる。
常識を破る、衝撃の名著だ。 水野和夫氏(経済学者)
そうなのです。
資本主義を止めなければ、歴史が終わり、子供達の未来が無くなってしまいかねない・・・
大袈裟でなく、そう感じている子育て世代の人は、本当に多いかと思います。
私もその1人でしたが・・ この本を読んで目から鱗がボタボタと落ちると共に、明確な指針が現実にあることを強く再認識しました。
こうした活動を支持し、自らも動いていけば、未来が拓ける余地はまだあるのだぁ!
と。
本書の裏表紙より、とても気になるもう1方の推薦文も引用します。
気候危機をとめ、生活を豊かにし
余暇を増やし、格差もなくなる、そんな社会が可能だとしたら。
坂本龍一氏(音楽家)
“教授”のこの文章には、少しばかり「本当に?」というニュアンスが感じ取れなくもないような感がありますが・・ そのニュアンスの残し方は、“教授”の音楽性と相通じるところがあると思います。
ステレオタイプな分かり易さを避け、聴者自身に考えを促すところが。
そのことは、聴く人を“信頼しているからこそ”成り立つことだと思います。
同様に、上述の一文も、著者の論を“信頼しているからこそ”、読み手を“信頼しているからこそ”、敢えてのニュアンスだと感じます。
というのも、“信頼することができ得る”世界的な実例が具体例が、挙げられている・明示されているからです。
最後に、本書の『はじめに』からの引用を。
はじめに―SDGsは「大衆のアヘン」である!
~前略~
では、国連が掲げ、各国政府も大企業も推進する「SDGs(持続可能な開発目標)」なら地球全体の環境を変えていくことができるだろうか。いや、それもやはりうまくいかない。政府や企業がSDGsの行動指針をいくつかなぞったところで、気候変動は止められないのだ。SDGsはアリバイ作りのようなものであり、目下の危機から目を背けさせる効果しかない。
かって、マルクスは、資本主義の辛い現実が引き起こす苦悩を和らげる「宗教」を「大衆のアヘン」だと批判した。SDGsはまさに現代版「大衆のアヘン」である。
アヘンに逃げ込むことなく、直視しなくてはならない現実は、私たち人間が地球のあり方を取り返しのつかないほど大きく変えてしまっているということだ。
~後略~
(僕自身は信仰している宗教を持ってはいませんが)
「宗教」が多くの人の心を救済している面を認めつつも、その宗教を敢えて厳しく批判したマルクスと同様に、本書の著書の斎藤幸平さんも、「SDGs」の意義を認めつつも、敢えて厳しく、「それだけでは足りない」と批判をしています。
であるからこそ、子供の親として、知っておくべきことがあります。
「では、何が足りないのか?」
「では、どうすればよいのか?」
その問いに、本書は明確に答えてくれています。
是非、本書を手に取っていただきたいと思います。
そして、本書の『あとがき』にある、【三・五%】の意味を噛みしめていただきたいと。